映画『華麗なるギャツビー』の象徴的なシーン7選
こんにちは!映画大好き!室長です
今回は、映画『華麗なるギャツビー』の象徴的なシーン10選を紹介します。
なるべくストーリーの重大なネタバレにならないよう書きましたので、映画未視聴の方でも安心して読めると思います!(でも保証はできないため、閲覧は自己責任でお願いいたします)
映画『華麗なるギャツビー』の情報
公開 | 2013年 |
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監督 | バズ・ラーマン |
出演 | レオナルド・ディカプリオ トビー・マグワイア キャリー・マリガン |
映画『華麗なるギャツビー』のあらすじ
宮殿のような贅沢な邸宅に住む、謎めいた男がいる。その男の名は、ジェイ・ギャツビー。
彼の出自は?どのようにして大富豪となったのか?
彼は何の仕事をしているのか?
そして、なぜ毎晩のように壮麗なパーティーを開くのか?
誰もがその答えを知らない。
果たして、彼が人生のすべてをかけた<秘密>とは――?
映画『華麗なるギャツビー』の登場人物
ニック・キャラウェイ
物語の語り手。デイジーのいとこで、トムの友人の男性。
ジェイ・ギャツビー
謎の富豪。ニックの家の隣の豪邸に住む紳士的な男性。
デイジー・ブキャナン
トムの妻で、天真爛漫で美しい女性。
ジョーダン・ベイカー
デイジーの女友達でプロゴルファー。
トム・ブキャナン
デイジーの夫で、ニックの友人。富豪で横柄な男性。
マートル・ウィルソン
トムの不倫相手の女性。灰の谷の住人。
映画『華麗なるギャツビー』の象徴的なシーン
映画『華麗なるギャツビー』観て、象徴的に感じたシーンを紹介します
1. 灯台
この映画では、「灯台」が何度も登場します。
まず、映画冒頭の「ニックの独白シーン」でも緑色の光を放つ灯台が登場します。
次に灯台が登場するのは、ブキャナン邸での晩餐後にニックとデイジーが話すシーン。
デイジーが「生まれたのが娘でよかった」と語るシーンにも緑色に光る灯台が登場します。
ニックが初めてギャツビーに出会ったシーンでは、ギャツビーが緑色の灯台に手を伸ばしていました。
灯台が象徴しているものとは…?
希望、道しるべ、夢、過去、未来…。
灯台が映されるシーンの登場人物のセリフに、ぜひ注目してみてください。
2. ニックが1922年を振り返るシーン
映画では、現在と過去の場面を行ったり来たりします。
現在(1929年) |
もの静かなでほの暗い部屋で、ニックは老年の医師と対話し、精神科の治療を受けている。 | 季節は冬。
過去(1922年) |
ニューヨーク。パーティ、酒、摩天楼、野心ある若者たち。 | 季節は夏。
特に、ニックが最初に「過去」を振り返るシーンが印象的でした。
ニックが窓の外を眺め、寒々とした吹雪のホワイトアウトから、1922年ニューヨーク上空の雲への切り替え。
現在の暗い表情のニックから、1922年の生き生きと明るい表情のニック。
見事に対照的な2つの場面にもかからわず、導入が非常にスムーズに感じました。
3. デイジーの登場シーン
ニックがブキャナン邸でいとこのデイジーに会うシーン。
白く薄いカーテンが風によって幾重にも舞い上がり、輝くクリスタルのシャンデリア。
軽やかで柔らか、純真、輝く美しさなど、デイジーの印象と重なります。
デイジーが登場するシーンの直前は、トム(デイジーの夫)の乗馬、トムの表彰状やトロフィーが飾られた部屋、執事の男性たちなどのパワフルで男性的なシーンが続いていたため、さらにデイジーの登場シーンが印象深く感じられます。
4. 窓
この映画では、「窓」も何度も象徴的に登場します。
特に、「灰の谷」の愛人マートルのアパートでのシーンが印象的です。
窓はまるで「切り取った人生」のように、他人の生活を外から覗くことができ、窓の数だけ人生が垣間見えます。
また、「ギャツビー邸の高い窓から外を見るギャツビー」とそんなギャツビーを「窓の外(低い場所)から見るニック」という構図も何度か登場します。
「窓から覗く」シーンの他に「窓を閉める」「窓を開ける」シーンにもぜひ注目してみてください。
5. 灰の谷と愛人
灰の谷(石灰の捨て場および町)では、トムが愛人・マートルのために借りたアパートが登場します。
黒い煤(すす)だらけの「灰の谷」とは対照的に、赤色の壁紙、赤色の家具で整られたマートルの部屋。
赤いドレスを着たマートル、緑のドレスを着たマートルの妹、黄色いドレスを着た女性がさらに部屋を彩ります。
映画ならではの視覚的な色彩演出にもぜひ注目してみてください。
6. 秘密のお茶会
雨が降る中、ニックの家でとある「秘密のお茶会」が始まります。
雨は「波乱」や「何かが変わる」ような予兆を感じさせます。
部屋には様々な花が豪勢に飾られますが、どれも「白い花」であることが共通しています。
白い花に込められた想いとは?
また、お茶会の場面では、雨音も聞こえなくなる「無音になるシーン」がいくつかあります。
「緊張」「夢中」といった感情がひしひしと感じられるシーンです。
7. 見る者
灰の谷にある、まるで神の目のような「眼科医・エックルバーグ博士の看板」。
映画の中で、この看板が何度も象徴的に登場します。
看板が映されるシーンにも注目してみてください。
また、ニックは傍観者で「見る者」であることが度々示されています。
ニック自身も「他人の秘密を見る自分は、彼らの仲間であり、部外者でもある」という旨のことも述べています。
さらにこの映画では、「見る」の他に、この映画では「聞く」「話す」「書く」という行動も印象的に描かれています。
- 聞く…ギャツビーの噂
- 話す…ギャツビーが話す自身の生い立ち、現在のニックが精神科医に話す過去
- 書く…現在のニックが治療の一環で書き記す過去
- 見る…見る人を騙すジェントルな立ち振る舞い、事故の目撃者
「聞く」「話す」「書く」「見る」それぞれの行動をまとめると、どれも「信憑性の無さ」が感じられます。
すべてを見ているのは、この映画の観客です。
しかし、『華麗なるギャツビー』自体が、精神的な問題を抱えるニックが書いた物語です。
観客は見るものを受け取るしかありません。しかしニックはいわゆる「信頼できない語り手」です。
「この人物が言っていることは本当か?」
「ニックは騙されていないか?」
「いまいち信頼できないストーリーだな」…
などの感想があることも必然だと言えます。
観客も「彼らの仲間であり、部外者でもある」のです。
まとめ
なるべくストーリーの根幹には触れずに象徴的なシーンをまとめてみました
原作を読むとまた違った印象になるかもしれません
コメントで、『華麗なるギャツビー』で「印象に残ったシーン」などを教えていただけると嬉しいです!
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